親に大切にされていなかったという記憶
インナーチャイルドと向き合う そして 癒してあげる
これは色んな人が言ってることですね。
まさに、自分はあんまり大切にされていなかったんだ、という方のお話で面白いことがありました。
60代のYさんは、3人兄弟の真ん中。
親は長男のお兄さんを大切にして、自分はあまり何もしてもらえなかったんだそうです。
家族で出かける時にも、「お前はついてこなくていい」と言われていたと。
口から出てくる言葉も、親に対しての不満めいたことが多くて、あまり関係がよくないということも言っていました。
お父様は亡くなっているのでお母様だけです。
お母様は、一人では寂しいけど、施設には入りたくない。
現状は誰かと同居することも難しいし、でも施設は嫌だって言うしどうしよう。
そして何より強調するのが、母は苦手だ と。
本当に大切にされてなかったのか?
私も最初は、Yさんだけ連れて行ってもらえなかったなんてかわいそう。
そりゃあ、愛されていない記憶になってしまうわ
と思っていました。
けど、長く話すうちに、ん? と思うことがしばしば。
例えば、
「自分は、とにかく駄々をこねていうことをきかなかった」
とか
「足を治すことに関しては、どんなこともしてくれた」
とか。
Yさんは、生まれつき、足の長さが違う障害をもっておられて、お母さんはそんなふうに生んでしまったとかなり気にしていて、足のためならすごくすごく努力されて色んなことをしてくれたんだそうです。
え?すごく愛されてるんじゃないの?
駄々をこねていうことをきかない扱いにくい子だったことはご本人も自覚してるんですね。
親になってみると分かるけど、手の付けられないわんぱくな子は、連れていくと大変で、「いうこと聞かないならお前だけ置いてくぞ」と言いたくもなるもの。
残念ながらYさんは、お子さんに恵まれませんでした。
なので、その辺の子育ての大変さは想像できないのかもしれません。
記憶を見直してみる
「Yさんは、お母さんがお兄さんばかり可愛がってたって言ってるけど、足のことに関して、本当に一生懸命やってくれてたって言ってなかったっけ?」
そう言ってみました。
「うん、そうだね」
あんまりピンと来てない様子。
「親になってみると分かるけど、3人も子供がいてあんまりいうこと聞かないと、「連れていかないよ」って言う親の気持ち、すごく分かるよ」
これに関しては、ご自身が子育て経験がないので、理解できなかったかも。
お母さんは、本当に足に障害を持って生んだことを申し訳なく思っていたみたいなので、「障害はあったけど、時代が変わってすごく生活しやすくもなってきた」って伝えてあげると、お母さんは喜ぶかもよ、と伝えました。
自分は愛されなかったかわいそうな子だ、と思いたい、思った方が都合がいい。
本当はそういう潜在意識があるのかもしれません。
子供は、大人以上に想像力豊かで妄想が大好きな生き物です。
長いこと生きているうちに、ひどいことを言われるには理由があったとしても、それは都合よく忘れてしまい、可哀そうな自分を演出する記憶だけが残ってしまう。
そしてその潜在意識が具現化してしまう。
インナーチャイルドの癒し方も、色んな見方をしなければ、本当は愛されていたのに愛されていなかったことになってしまいます。
お母さんの変化
とにかくお母さんのことがあまり好きではなく、長く一緒にいたくないと言っていたYさん。
お母さんは乗り気ではないけど、色々と困るので施設を探していました。
ある時、報告がありました。
「いい施設が見つかった。しかも急に入るって言いだした」と。
えーーーーー!
お母さん、あれほど嫌がってたのに~
この出来事で、「思考の学校」で見たこの動画を思い出しました。
思考は自分が作り上げる
本当に不思議な体験でした。
今回のことで分かったのは、「その記憶、合ってますか?」ってこと。
都合よく解釈してませんか?
あえて不幸を自分で作ってませんか?
最近、スクールサポーターとして中学生と接している私。
お母さんとうまくいっていない子がいます。
彼女と料理の話になった時に、「お母さんの料理、めっちゃ美味しい」と。
そして、再婚されたお母さんのご主人である新しいパパが、色んな所に連れて行ってくれるとのこと。
時々荒れてしまって自傷行為を繰り返していた子です。
「〇〇ちゃん、すごく愛されてるんだね」
「うん、まあ」
色んな理由があるかもしれませんが、荒れて教室の隅っこで泣いていることがなくなってきました。
あなたは愛されている。何度もこの記憶が刷り込まれるように私は言うことにします。
将来インナーチャイルドを癒す必要がない人になるように。

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