タンちゃんママのトライアル日記

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タンちゃんのおかあさんがやってきた

先日、占いの美猫先生に、「猫は多頭飼いが基本ですよ。なつみかんさんは天中殺ですから、困っている猫ちゃんを預かるのにはいい時期です」と言われたのです。タンちゃんも寂しいかなあと思っていたところ、猫の鍼灸師さんから、「タンちゃんのお母さんを保護する予定ですが、親子で飼いませんか?」とのお話を頂きました。聞くところによると、穏やかな性格で飼いやすいだろうと。タンちゃんのお母さんということもあり、トライアルお願いすることにしました。

タンちゃんのお母さんは、あるマンションのお庭にいついている野良ネコちゃんで、サビイちゃんと名前が付けられています。今回の保護主さんが餌をあげているそうです。でも、そのマンションって、ペット禁止らしいんですね。で、数人の住人の方がサビイちゃんにつらくあたるようになったらしいのです。こう聞くとひどい話のように聞こえるかもですけど、でもその住人の気持ちも分かりますよね。だって、ペット禁止と思って購入して住んでるのに、見知らぬ人が庭で餌をやっている。やめてくれ、と。

そういうこともあって、里親さんをさがしていたところに、私にお話が来たのです。3歳だし迷ったけど、ダメだったら他を探すそうなので、気軽に受け入れてみることにしました。

9月18日(木)まずはケージの中で慣れるまで様子見です。

うちに来た直後のサビイちゃん
様子を見るタンちゃん

でも、なーんか大きな声で鳴いているし、ケージの扉を開けてみるとご本人が判断するだろう、と思っていたら

速攻出て、こうなっていました。タンちゃんよりさすが、度胸あります。伊達に野良3年やってません。

タンちゃんとサビイちゃん

サビイちゃんは、タンちゃんより何倍も活動的で、どこかに引きこもったりしません。色んなところに偵察に行っています。
速攻、こんな感じでした。

2日目(8月19日)
2日目(8月19日)

ただネックなのがとにかく鳴く。おっきな声で。オオカミの遠吠えみたいに。
私は空調が苦手で窓を開けて風を入れるのが好きなのですが、どうやらサビイちゃんもお外の空気の方がお好きな様子で、開いた窓の方に行って外を眺めています。やがて遠吠えが始まってしまうと、マンション住まいの私は窓を閉めに走る、とこの繰り返しです。ああ、サビイちゃんはお外が恋しいんだね。そりゃあずっとお外だったもんね。
ケージは嫌だよね。狭いお家の中は嫌だよね。

そんな活動的なサビイちゃんに、タンちゃんは興味深々。一番最初は、シャーしていましたが、それでも自分から寄っていき、触ろうとしてサビイちゃんに拒否される。そして逃げ帰ってくるの繰り返しでした。タンちゃんは仲良くしたいのに、サビイちゃんは拒否。これって時間が解決するの?

3日目(8月20日)

こんなリラックスしている姿も見せてくれるようになりました。

8日目(8月25日)

相変わらず拒否されているタンちゃんですが、ある時間帯になると見られる光景です。
早朝、サビイちゃんが眠いんですね。だいたいここでこんな風に寝ていたのですが、そっとタンちゃんが様子をうかがいつつ間合いを詰めていき、大丈夫そうだと思うとこんな風に2匹で寝ていました。

11日目(8月28日)左 タンちゃん 右 サビイちゃん
左 サビイちゃん 右 タンちゃん

サビイちゃんのプチ脱走

ある日、こんなことになっていました。

11日目(8月28日)

えっ?何で何で?
ベランダの窓や網戸はきちんと閉めている。「猫は網戸は開けられるよ」って友達から言われたけど、結構固いから無理なんです。何で?と思い見回りをしたら、お風呂の窓に足跡がついていました。
ここからベランダに出たみたい。
この日はたまたま東京の娘が帰ってきていたので、網戸を開けっぱなしにしちゃってた?
出られないようにしっかり閉まっていることを確認。

何時間もかかってなんとか餌を食べるためにお部屋に戻っていただきました。
ふー。

しかーし、二度目もやられました!なんと、網戸は自分で開けてたみたいです。
こ、これが開けられるの?確かに力はそんなにいらないけど、そもそもこんな場所まで何枚も扉があるし、思いつかないでしょ?なんて賢いの!

お風呂の窓が開けておきたいのはやまやまだけど、もうしょうがない。
閉めることにしました。
そうしたらサビイちゃん、3度目に網戸をあけて跳び乗ったものの、さっきまで開いていたはずの窓が開いていない。
ジロっと私の方を見てきました。

「閉めたわね」

そして、いろんな窓に行って、いろんなところをカリカリしていました。お外がいいんだね。
ベランダくらいなら出してあげてもいいのかな?
どこもいかないんだったらベランダで飼うことにしてもいいんだけどな。

それからのサビイちゃんは、あんまり活動的に動かず、クローゼットに横たわっていることが多くなり、一時間に1回くらいの頻度で、鳴いていました。

そしてお外へ

9月2日 (15日目)

色々考えた結果、サビイちゃんを飼うことを断念すると、猫の鍼灸師さんに伝えました。
これから時間が解決することとは思ったのだけど、思ったほどタンちゃんと距離が近くならない。最初タンちゃんは近づいていったのだけど、あんまり相手をしてもらえずタンちゃんもあきらめたご様子。
そして何と言っても、鳴き声に私がまいってしまいました。
本当に、人間のエゴとしか言えないんだけど、マンションではちょっときつかった。
その辺が気にならない一戸建ての街中じゃないお家のがいいんじゃないのかなって思いました。
もうどれもこれもエゴですね。人間の。本当に申し訳ない。

猫の鍼灸師さんは、気持ちを分かってくれ、引き取りに来てくださることになったのだけど、色々忙しいらしくすぐには無理のようで、しばらくサビイちゃんとの生活は続きそう。可愛いなと思うんだけどね。この先の生活もあるしね。

9月4日 (16日目)

この日は、実家で小学校の同級生との集まりがあり、午前中出かけることにしていました。そして、鍼灸師さんが、うちにあるケージを使いたいとおっしゃって、じゃあついでに持って行くことにして、経由して実家に行くことにしました。

我が家は、玄関に折れ戸式の網戸を設置していて、タンちゃんが来てからは逃げちゃうのを防止するためドアと網戸の両方を閉めています。タンちゃんはあんまり逃げたい欲がない子なのであんまり厳密にしてはいなかったのですが、サビイちゃんが来てからはきちんと閉めるように気をつけていました。

でも、今考えれば、大きくて少し重さのあるケージを搬出する際、普段より少し長めに開けてケージを出しドアを閉めたとき、ちょっと違和感のようなものを感じたことを今でも覚えています。

そして、友達との団らんのあと帰ったのが夕方の5時頃。その後、色々あって、すぐにパソコンで調べたいことがあったんです。すぐに机に向かい作業。普段なら、1時間に1回くらいサビイちゃんが鳴くんですけど、そういえば声がしない。かえってから姿を見たっけ?いるよね?いるよね?

そういえば、帰って来た時、普段玄関にいないタンちゃんがいてびっくりしたんだよね。ひょっとして、「あの人、ここから出てったよ」って教えてくれてる?

そこから、家の中を大捜索です。でも、いないっていう確信が持てました。猫の鍼灸師さんには、「そういうご相談をよく受けて、そういう場合は家に家にいることが多いです」って言われたんだけど、もうほぼ確信に近く「いや、外に出てる」と思えました。

私とサビイちゃんとのお付き合いなんて、たかだか2週間程度だけど、外に出たい欲の強さ、家にいるときの鳴く間隔、快適って感じてくれてるかどうかの感覚。ほんとに素人なんだけど、ここにいたくないから出て行ったなと確信が持てました。

それから、玄関周りやマンションの近くを見て回ったけど、全く分からず。
猫の鍼灸師さんに連絡し、「そんなに遠くにはいかないはず」と言われ、そのまま様子を見ることにしました。

しかし、サビイちゃんは家にいないことは分かったのだけど、いったいいつどうやって逃げたんだろう。
玄関の開け閉めくらいしか考えられない。今思えば、出かけるときにすでに出てしまっていたのかもしれない。
これは本人に聞くしかないので、一生分からないということですね。

大捜索

出て行ってすぐは、全く見当がつかず、「匂いの強い餌を置いてください」と言われたけど、どこに置いたらいいかわかりませんでした。早朝に見回ってみても、全く見かけることもなく日が過ぎていきました。

捜索にあたり、猫の鍼灸師さんや保護主さんがしてくださったのは、まずアプリの登録です。
こんなこと、初めて知ったのだけど、餌やり場ってあるんですね。
その地域で猫に餌をあげてる地域が登録されていて場所が分かるんです。
うちの近所にもあり、少し距離はあるけど、見に行ってみました。やっぱり分からないですね。

9月8日(20日目)ポスティングを開始しますと、連絡をもらいました。
探偵も頼むそう。正直、そこまでするんだなあという印象です。
このあたりから、私との価値観の違いが明確になってきました。

保護することが目的化してない? って。

発見

9月9日(21日目)ポスティングってすごいですね。近所で目撃情報があったそうです。マンションの向かいの並びのお家で、野良の三毛猫ちゃんにお餌をあげてる猫好きのおじさんからの情報です。三毛猫ちゃんが連れてきたと。
やっぱり近くにいるんだね。

目撃情報をくださった方からの写真

そして、私も出会いました!私のことが分かってくれているような気がしました。

9月11日(23日目)
9月13日(25日目)猫の鍼灸師さん撮影
9月14日(26日目)ご近所さん撮影
9月14日(26日目)私が餌をあげにいったらいた

随分お腹はすいているようで、ガツガツ食べました。あと、やっぱり人から餌をもらうのは慣れているようです。

おまけですが、サビイちゃんと仲良くしてた三毛猫ちゃんはこの子。めっちゃ美人さん。

保護とまとめ

9月16日(28日目)猫の鍼灸師さんが、保護猫のプロの方を連れて保護に行くと連絡がありました。
なので私はご飯を置くのはお休みです。

そして、この日の22時30分頃、「保護できました」と連絡がありました。
さすがプロですね。

私は、「了解しました」とは返信できたけど、「よかったですね」とは言えなかった。
正直、違和感ありありです。
サビイちゃんは、またケージ生活が始まります。これは幸せなのでしょうか?
保護と捕獲の違いは何でしょうか?

今回ご縁をいただいたサビイちゃんは3歳まで餌をもらっていたとはいえ野良ネコちゃんです。それを人間のエゴで家猫になるべくある日突然捕獲され、ケージに入れられ、知らないお家へ行くことになりました。

そのお家は狭くて外の空気を吸えず、あまり自由に歩くこともできなくて、必死の思いで脱出しました。

外に出たら食べるものはなくて大変だったけど、三毛猫ちゃんに出合い、餌がもらえる場所も教えてもらい、なんとなく他の人からも餌がもらえ自由にのんびり生活していました。

けど、また捕まってしまいました。また檻の中。

私の中でひとつ出た結論としては、「野良で生きていける子は保護は必要ないのではないか?」

サビイちゃんは、うちにいた2週間より、外にいた2週間の方がのびのびとしてて幸せだったような気がしています。外にいる間も、なんとなくサビイちゃんの様子をベランダから見ていると、そんな印象を持ちました。私が勝手に思っているだけかもしれないけど。

狭いケージに閉じ込めて、それって猫のための保護でしょうか?

よく「野良猫の方が寿命が短い」と聞きます。それは確かなことなのだと思うけど、猫に寿命の概念ある?長生きのためなら自由はいらないって思ってるの?

これって、長生きするために延命治療をどうするっていうことに近くて、正解って人それぞれだと思うんです。ただ、保護猫活動をされている方ってその辺がマヒしちゃってるんじゃないのかな?ってすごく疑問に思いました。

もちろん、ずっと家猫だった子は、それこそ大捜索して保護することは必要です。
でも、今回はどうだったのかな?と自問自答を繰り返す出来事でした。

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