娘の気胸

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健康診断で

一年ほど前、娘が会社の健康診断を受診したとき、「すぐに精密検査を受けてください」とわざわざ連絡があり、検査して分かったのが、「気胸」

正確ないい方か分からないけど、肺に穴が空く という言い方でざっくり言っている。

よく「イケメン病」と言われるみたいで、やせ形の男性がなるみたい。

けど、後で病院の先生に言われたけど、「女性にも多いんですよ」って。確かに娘が入院してた時も、若い女性が2人いて男子はいなかったな。

気胸には、大きく二種類あるみたい。

一つは、原発性のもの。肺そのものに穴があくって言い方がいいのかなあ。悪いところは肺ってことです。穴が空くっていうのはちょっとニュアンスが違って、布が長く使っていると薄くなって弱くなるみたいなイメージなんだそうです。

そしてもう一つは、月経随伴性気胸というものです。

「子宮内膜症が原因で起こる気胸の一種で、月経周期に合わせて発症するのが特徴です。子宮内膜症の組織が肺や胸膜、横隔膜に広がることが原因で、月経時にこれらの組織が剥がれ、胸腔内に空気が漏れ出すことで気胸が起こります。」だそうです。

ふ、不思議。子宮と肺???ちょっと離れてるのに何でなんだろう。

原発性も月経随伴性も、原因が分からないみたいで、やっかいな病気だという先生もいらっしゃいました。

ドレナージ

娘は、会社から近いということで、慈恵医大に診てもらうことにしました。

テレビでよく出てくるとこじゃん。

娘の場合、原発性なのか月経随伴性なのかが分からないみたいです。

月経随伴性なら、生理の周期に合わせて肺が縮んだりするようなのだけど、周期に合わせて検査するのが困難だから、分からないんですよね。

ハードな運動をする訳ではなく、日常生活にほぼ支障がないから様子見でいいのかもしれないけど、残念なのが飛行機に乗るとかなりの確率で肺が破裂してしまうこと。

飛行機に乗って色々と行きたい娘にとっては酷な話。

ということで、気胸ドレナージをして、胸腔内に溜まった空気を体外に排出する治療を行うことになりました。2泊3日の入院です。

この治療、失神しそうなほど痛いと言われているみたいですが、娘はそれほどでもなかったそう。

その代わり、終わってからがほんとに辛かったそうです。とにかく体をちょっと動かすだけで痛かったそうで、物が取れない、ゴミが捨てられない、ちょっとしたことが激痛で全くできなかったそうです。

こんな時にありがたかったのが、近くに住む弟の存在。

私が入院当日行けなかったので、一番つらい時にいてやれなかったのだけど、面会終了時間の10分前に風のように現れたそうです。

娘が辛くてできなかった、「ちょっとしたこと」をやってくれて、本当に来てくれてよかったと言っていました。

姉と弟だけど、普段から仲がいい。子供の頃はそんな二人を見ているのが何よりの幸せだった。そんな仲の良さもこんな時に発揮してくれて親としては嬉しい限りです。

下の子が生まれたときに、お母さんが私に言ったこと。

「上を優先しなさい。水が上から下に流れるように、上の子を大事にしたらその子は下を大事にするから」

なので、小さなことだけど、二人を呼ぶときは、必ずお姉ちゃんが先。

優しいお姉ちゃんだから、ほんとうに弟を大事にしてくれました。

タンタン

大変だったにゃ

そんな痛い思いをしてやったドレナージだけど、肺がまた萎んでしまたんです😢

手術とセカンドオピニオン

娘は、「すっきりしたい」ということで手術の予約を慈恵医大でしてきました。

気が変わったら辞めてもいいと言われたみたいです。

すごく悩んでいましたが、パパがセカンドオピニオンをすすめました。

それで探してみると、さすが東京。「気胸」の研究機関を持った病院があったんです!それも娘の家からそう遠くない。

世田谷区にある、玉川病院です。

病院自体はそんなに大きくはないけれど、「気胸」の手術に関しては症例が多い。特に月経随伴性に関しては、元々の数が少ない中で、大きな割合の手術をしていました。

月経随伴性気胸は、50代の女性がなることが多いのですが、閉経すると随伴して萎むこともなくなるため、それまで温存して手術をしない人が多いから手術の数が少ないんだろうなあと思われます。

もし娘がこれだとしたら、かなりレアケースなのかもしれません。

緊急で手術を早めて

玉川病院で、7月31日に手術の予約をしていたのだけど、手術前の検査で、肺がかなり萎んできていることが分かりました。

どちらでもいいけど、早めてもいいかも と先生に言われ、2週間ほど早めることにしました。

私も日程調整をして、事前の説明と手術の付き添いへ。

玉川病院は、気胸研究センターがあり、前のセンター長の栗原先生を求めて、全国から患者さんが来るらしい。そして娘の主治医は、その下で何年かいらっしゃり、現在センター長になられた坪島先生。

手術の事前の説明を娘と一緒に聞きましたが、こんな優しくてあったかい先生がいるのかと思うくらい感じのいい先生でした。本当に本当に説明も丁寧で、患者の気持ちを考えてくれていることがよく分かります。

最近は、患者への対応の教育がしっかりされている病院も多く、説明はどこも丁寧になった印象はありますが、表面的なだけであったり(忙しいから仕方がないし、それは許容します)、顔もしっかり見なかったりと思うところはあることが多いです。

けど、心から治してあげたいと思っているんだろうなと感じられました。

気胸は、本当にやっかいみたいで、事前の段階では、娘が原発性であるのか、月経随伴性であるのかは分からないということでした。

手術をどうやってやるかっていうのも、細かく説明してくれました。「これ、僕が作ったんですけどね」と少年のようなキラキラした目で、それを使って説明してくれました。

グンゼのシートで肺を包むだの、目的外で使うためのシートでもう一回包むだの、ブドウ糖で肺を洗うだの。。。

研究所があるここ独自のやり方もあるみたいで、さすがだなと思いました。

気胸は再発率も高いみたいで、そうならないように先生方が研究されていることに、心からの敬意を表したいと思います。

手術

夫婦二人で病院で待っていました。

こういう時って、男性は右往左往するもの?そこまで心配しなくてもってくらいパパは心配しています。

「ママ。パパのことよろしくね」って娘が💦

事前の説明では、原発性だったら1時間から1時間半。月経随伴性なら2時間ちょっとかかりますと言われていました。

でも、1時間くらいで終わった~。

その後の先生の説明で、原発性で、とても良好。考えられる一番いい状況で終了しました、とのことでした。

月経随伴性ではなくてよかった。そうだとすると、再発率も高そうで、閉経までずっと悩まないといけない。

原発性でも再発率はそれなりにあるので、これからも注意していかなきゃいけないことはあるけれども、現時点では最良の結果でした。

今後の人生で、絶対できないことがあります。それは、ダイビング。娘が趣味としてなくてよかったよ。

飛行機は、避けられるならそれに越したことはないけど、乗ってる方はたくさんいるし大丈夫だそうです。

あえての

娘は、子度の頃、「鉄人」と呼ばれてました。あんまり熱も出さないし、出しても土日に出してくれる、共働きの家庭ではとても助かる子でした。

本当に健康だったのに。

私は、コロナの時期に国民的に流行ったアレ には否定的。打っていません。夫は何も考えてなくてボーっとしてたら機会を逸して打てなくて、結果オーライ。

息子は、「何でわざわざ熱を出すようなものをあえて打たないかんの」とバッサリ。

そんな中で、私が止めたにもかかわらず、社長から呼び出され「あと一人だけだよ。休めないの?」と言われ、泣きながら打つことに。

打った人、全体的に免疫力が下がってるんじゃないの?

娘も、アレのせいかどうかは分からないけど、自然治癒力が落ちていることは確かだと思います。

日本全体で、薬で対症療法するのではなく、体を鍛えるような昔の健康法を見直して、医療を削減していけたらいいのになあと思うばかりです。

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